2026 年 24 巻 4 号 p. 767-772
筑波大学では開学から50年超を経て、施設・インフラの老朽化や利用行動の変化に加え、歩行者と自転車の錯綜、広場の駐輪場転用など屋外空間の課題が顕在化している。本稿は、データ連携基盤を活用するスマートプランニングと、滞在と交流を促すプレイスメイキングを統合し、学生・大学・民間が共創して推進した「筑波大学第3エリア・スマートキャンパスプロジェクト」の事例報告である。対象は第3広場であり、駐輪場の閉鎖と自転車通行制限、屋外家具の設置、キッチンカーや学生企画の導入を組み合わせ、2025年10月の28日間に実施した。自転車交通分析、移動・滞在行動調査、居心地評価アンケート等により効果を検証した結果、滞在の増加と利用の多様化、偶発的な出会い・活動の創発が確認され、総合評価では8割超が肯定的であった。一方で通行制限や駐輪利便性への不満も明確となった。調査結果を踏まえたプラン修正を行い、2026年4月から実証実験を行う予定である。