理学療法学
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在宅訪問サービスの継続要因および訪問リハビリテーションが要介護高齢者に与える影響 :cluster randomization trialによる検討
牧迫 飛雄馬阿部 勉大沼 剛島田 裕之
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2009 年 36 巻 7 号 p. 382-388

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抄録

【目的】在宅訪問サービスの継続要因および訪問リハビリテーションが要介護高齢者に与える影響について検証することを目的とした。【方法】対象者は,訪問リハビリテーションを利用する要介護高齢者33名(訪問リハ群),および訪問看護または訪問介護を利用しており訪問リハビリテーションを利用していない要介護高齢者13名(非訪問リハ群)とし,3か月間のサービス継続前後で運動機能,生活機能,活動状況の変化を比較した。【結果】30%以上の対象者が3か月後には訪問サービスを中止または終了しており,訪問リハ群では脱落者のvitality indexが継続者よりも有意に低かった。訪問リハ群では運動習慣を有する者が多く,離床時間の増大に対して良好な結果を示した。運動機能や生活機能は,有意な変化を認めなかった。【結論】訪問リハビリテーションの継続には,意欲が関与することが示され,訪問リハビリテーションは運動習慣の確立や離床時間の増大へ良好な影響を与える可能性が示唆された。

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© 2009 公益社団法人 日本理学療法士協会
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