理学療法学
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平成23年度研究助成報告書
急性期肩関節周囲炎患者に対するパルス超音波療法の非温熱効果の検討
大矢 暢久富田 知也太田 裕敏川村 博文
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2013 年 40 巻 2 号 p. 114-115

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抄録

目的は急性期肩関節周囲炎患者に対するパルス超音波療法の非温熱効果の有効性を検証することである。対象は,肩関節周囲炎と診断された者のうち急性期の者12名とし,コントロール(C)群6名と超音波照射(US)群6名の2群に無作為に分けて実施した。パルス超音波療法は,周波数1MHz,出力0.5W/cm^2,照射時間率20%,照射時間10分間の照射条件で3回/週,2週間実施した。効果判定は,C群,US群とも治療前後に,超音波検査,疼痛(Visual Analogue Scale:VAS),関節可動域を行い,有効性を検証した。その結果,US群はC群に比べ超音波検査では棘上筋腱厚,夜間時痛,関節可動域(屈曲,外旋)で有意に改善した。本研究により,パルス超音波療法は急性期肩関節周囲炎患者の炎症過程の治癒反応促進・鎮痛効果には有効であることが示唆された。

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© 2013 公益社団法人 日本理学療法士協会
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