2018 年 45 巻 4 号 p. 209-217
【目的】アクティブ・ラーニング型教育介入のフレイル予防に向けた効果を検証することとした。【方法】対象は地域在住高齢者84 名とし,介入群と対照群にランダムに割りつけた。介入群には,週1 回90 分,24 週間の教育介入を行い,調査学習などを通じて健康行動を促進した。効果判定指標は,メンタルヘルス,身体機能,ライフスタイル関連要因,プレフレイルの有無とした。【結果】脱落を除く79 名を分析対象とした。Apathy Scale,歩行速度,5 回椅子立ち座りテスト,身体活動量,食品摂取多様性得点,健康管理に対するセルフエフィカシー得点に時間と群の有意な交互作用が認められ(p < 0.05),介入群では対照群に比較して改善した。また,介入群でのみ,プレフレイルの割合が有意に減少した。【結論】アクティブ・ラーニング型教育介入は,意欲向上,ライフスタイル変容,および身体機能改善に有効であり,フレイル予防に寄与することが示唆された。