理学療法学
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急性大動脈解離術後にICU 関連筋力低下を呈した全身性エリテマトーデス患者に対する理学療法の経験
小薗 愛夏齊藤 正和
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論文ID: 11462

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抄録

【目的】本研究は,急性大動脈解離(以下,AAD)手術後にICU 関連筋力低下(以下,ICU-AW)を呈した全身性エリテマトーデス(SLE)患者に対する理学療法の経験を示す症例研究である。【症例紹介】症例は,SLE に対して長期ステロイド加療を実施されている47 歳のAAD 術後患者である。血行動態の安定化と血管イベントの予防のため,長期間の鎮静管理と疼痛管理を含む集中治療が施行され,ICU-AW の発見に術後5 日を要した。骨格筋減少予防,筋力回復ならびに機能的予後の改善を目的に呼吸循環動態に応じて離床や積極的な運動を実施したが,機能改善には至らず術後13 日目に紹介元に転院となった。【結論】長期間の集中治療を要するAAD 術後患者では,ICU-AW の早期発見ならびに早期からの離床や積極的な運動を安全に実施するためのシステムならびに多職種との連携が重要であることが示された。

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