論文ID: 11514
【目的】本研究の目的は,片脚スクワット動作における膝関節外反と姿勢の関係を運動学・運動力学的に明らかにすることである。【方法】対象は健常若年女性20 名(40 肢)。三次元動作解析装置を用いて,片脚スクワット動作時の骨盤下肢関節角度と下肢関節モーメントを算出した。また,立位での下肢関節角度も算出した。片脚スクワット動作時の膝関節外反角度と,その他の立位および片脚スクワット動作時の算出項目との間で相関分析を行った。【結果】立位で足部内がえし角度が大きい被検者ほど,膝関節外反角度が大きい傾向がみられた。また片脚スクワット動作に伴い,骨盤後傾角度が大きく,股関節伸展モーメントが小さく,膝関節伸展モーメントが大きい被検者ほど,膝関節外反角度が大きい傾向がみられた。【結論】動作時の膝関節外反角度を軽減するためには,立位での足部内がえし角度を減少させる介入や,矢状面での骨盤や股関節に対しての介入の重要性が示唆された。