理学療法学
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慢性閉塞性肺疾患患者に対する吸気筋トレーニングが身体活動量に与える効果
─多施設による無作為化比較対照試験─
大倉 和貴高橋 仁美塩谷 隆信飯田 有輝稲垣 武小川 智也奥條 朝子筒井 宏益久野 絵里宮崎 慎二郎
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論文ID: 11727

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抄録

【目的】慢性閉塞性肺疾患(以下,COPD)において,吸気筋トレーニング(以下,IMT)が身体活動量に与える効果を明らかにすること。【方法】59 例の安定期COPD 患者を,最大吸気口腔内圧(以下,PImax)の30% 以上の負荷でIMT を行うIMT 群と10% 以下のSham 群へ無作為に振り分けた。IMT は,1 セッションを30 呼吸,1 日2 セッションとし,3 ヵ月間実施させた。測定項目は,PImax,6 分間歩行距離(以下,6MWD),1 日の平均歩数(以下,Steps),中から高強度の平均身体活動時間(以下,MVPA)とした。【結果】解析対象は,IMT 群23 例,Sham 群27 例であった。PImax,Steps,MVPA で有意な交互作用がみられ,IMT 群でのみ経時的に有意な差がみられた。6MWD に交互作用はみられなかった。【結論】3 ヵ月間のIMT によってPImax および身体活動量に向上がみられた。IMT は身体活動量を向上する可能性がある。

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