2001 年 16 巻 3 号 p. 123-128
身体の土台である足部の機能を前、中、後足部の3つに分類し、運動学的に評価する。足部にはその特性として可動性と固定性が要求される。特に後足部は横足根関節を介して前足部に作用し、足部全体の可動性と固定性に関与する部分である。さらに後足部の機能に影響をもたらすものとして脛骨の形状(脛骨捻転、正面天蓋角など)がある。後足部の動きは距骨下関節を介して下腿の回旋に連鎖する。本稿では足部の特徴が下肢から身体全体に連鎖することを示し、足部の評価が身体運動の制御を理解する上で重要であることを述べる。