理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
研究論文
在宅療養者における他者との交流および外出の現状
大沢 晴美浅川 康吉橋本 沙織
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2002 年 17 巻 4 号 p. 237-241

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抄録

在宅療養者における他者との交流および外出の現状を明らかにするために,訪問看護を受けている患者39名(平均年齢76.9歳)と市営老人センター利用者31名(平均年齢75.5歳)を対象とした個別面接調査を行ない,調査結果を比較検討した。その結果,在宅療養者群は対照群と比べて友人・知人との交流が少なくホームヘルパーなどの専門職との交流頻度が高かった。さらに,在宅療養者について外出の頻度により閉じこもりの者と非閉じこもりの者に分類し両者を比較したところ,基本属性に差異は認められなかったが,非閉じこもりの者は閉じこもりの者に比べてデイケアやデイサービスを外出の機会として利用しているケースが多い傾向が認められた。在宅療養者の閉じこもりを予防する手段の一つとして,デイケア・デイサービスの充実は重要な対策となることが示唆された。

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© 2002 by the Society of Physical Therapy Science
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