理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
研究論文
学内検査実習前後における検査能力自己達成度および実習満足度の検討
武井 圭一杉本 諭猪股 高志大嶽 昇弘安藤 正志解良 武士斉藤 信夫今泉 寛
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2007 年 22 巻 1 号 p. 83-87

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抄録

本研究では,学内検査実習前後における検査能力自己達成度および実習満足度について検討した。対象は,理学療法学科2年生のうち協力が得られた65名で,検査実習の事前学習形態により「上級生との合同学習群」,「知識習得群」,「実技練習群」の3群に分類した。評価は,検査実習前後にアンケートを実施し,検査遂行に必要と考えられる7項目に対する自己達成度および実習満足度について,Visual Analogue Scale(VAS)を用いて測定した。その結果,上級生との合同学習群は自己達成度,満足度ともに検査実習後に有意な増加を認め,知識習得群では自己達成度は検査実習後に有意に増加したが,満足度は有意な変化を認めなかった。しかし,実技練習群は自己達成度が検査実習後に低下する傾向を示した。このように,事前学習形態により異なる変化を認めたが,いずれの群も実践的な経験を通じて自己の評価を修正しており,早期の臨床実践は更なる学習の必要性を認識させる動因になることが考えられた。

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© 2007 by the Society of Physical Therapy Science
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