2007 年 22 巻 4 号 p. 457-460
足関節背屈角度(以下,DFROM)測定の信頼性を高める対策としてハンドヘルドダイナモメーター(以下,HHD)を用いたDFROM計測を検討した。対象は足関節に整形外科的疾患の既往歴がなく,発症後3ヶ月以上経過した脳血管障害患者10名(平均年齢69.3歳)であった。DFROM測定は足底の中足骨骨頭部にHHDを用いて背屈方向へ圧をかけ,その時のDFROMをデジタルカメラで撮影して行った。実測値は約100 Nの圧時のDFROMとし,予測値は3種類の回帰式を作成し,圧100 NにおけるDFROMを回帰式より求めた。実測値と3種類の予測値ともにICC(1.1)は0.99で「優秀」であった。信頼性が高かった先行研究と本研究との共通点はDFROM測定時に一定した背屈方向への圧を与えていたことであった。