理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原著
健常若年女性における月経周期中の大腿筋群筋硬度の変動
岡崎 倫江那須 千鶴吉村 和代曽田 武史津田 拓郎高畑 哲郎矢倉 千昭
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キーワード: 筋硬度, 筋短縮度, 月経周期
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2008 年 23 巻 4 号 p. 509-513

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抄録

[目的]女性の前十字靭帯損傷のリスクは,ホルモン変動による筋緊張の低下と関連している可能性がある。本研究は,月経周期中における大腿筋群の筋硬度および筋短縮度の変動について調査することを目的とした。[対象と方法]対象者は正常月経周期を有する若年女性9名(測定:18脚),平均年齢25.9±2.1歳で,月経周期の月経期,排卵期,黄体前期,黄体後期に測定を行った。筋硬度は筋硬度計を用いて大腿直筋と大腿二頭筋について測定し,筋短縮度は関節角度計を用いて大腿直筋とハムストリングスについて測定した。[結果]筋短縮度は有意な変化がなかったが,大腿直筋および大腿二頭筋の筋腹の筋硬度は他の周期に比べて黄体前期において有意に高くなった(p<0.05)。[結語]本研究の結果,大腿筋群の筋硬度は月経周期中に変動していることが示唆された。

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© 2008 by the Society of Physical Therapy Science
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