理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原著
身体活動に影響を及ぼす運動感情についての一考察
─日常時間因子のロジスティック回帰モデルを用いて─
廣瀬 昇丸山 仁司
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2010 年 25 巻 5 号 p. 699-703

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抄録

〔目的〕本研究は,運動が「好き」・「嫌い」といった感情が,身体活動量及び日常の生活時間数にどのような影響を及ぼすかについて調査した。〔対象〕健常学生115名を対象とした。〔方法〕生活全般に関わる代表的な生活時間数の5項目(睡眠時間,労働時間,家事時間,運動時間,余暇時間)と運動に対する感情についてのアンケート調査と加速度計測装置付歩数計による身体活動量(総エネルギー消費量)のそれぞれを測定した。〔結果〕運動が「好き」といった感情は,運動時間のみに有意な相関が認められ,運動が好きな者では総エネルギー量が1758kcal以上に保たれていた。〔結語〕運動に対する感情は,ヒトの身体活動を規定し,日常の運動時間数に影響を与えており,健康を保つための運動行動に影響を及ぼすことが示唆された。

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© 2010 by the Society of Physical Therapy Science
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