理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原著
静的および動的ストレッチング後に生じる 足関節可動域と筋力の経時的変化
土井 眞里亜浦辺 幸夫山中 悠紀野村 真嗣神谷 奈津美
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2010 年 25 巻 5 号 p. 785-789

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抄録

〔目的〕本研究の目的は,静的ストレッチング(static stretching;SS)と動的ストレッチング(dynamic stretching;DS)後の関節可動域や筋出力に関して経時的変化を比較し,よりスポーツ活動前に適したストレッチング方法を明らかにすることとした。〔対象〕健康な成人女性18名とした。〔方法〕下腿三頭筋に対しSSおよびDSを行い,ストレッチング直前,直後,5分後,10分後に足関節背屈可動域と底屈筋力を測定した。〔結果〕関節可動域については,SSでは直後に上昇し10分間維持したのに対し,DS後は徐々に上昇し10分後にSS後と同程度に達した。筋力については,直後から10分後までSSよりもDSのほうが有意に高い値を示した。〔結語〕最大筋力を必要とするスポーツ活動の10分前にDSを行うことでより高いパフォーマンスを行うことができる可能性が示唆された。

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© 2010 by the Society of Physical Therapy Science
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