2010 年 25 巻 6 号 p. 861-865
〔目的〕本研究は,理学療法士によるストレッチング指導が筋柔軟性およびストレッチング実施頻度に与える影響について検討した。〔対象〕群馬県内のサッカークラブチーム所属の中学1年生20名を対象とした。〔方法〕全対象者に対し,理学療法士によるストレッチング指導を計3回(1回/月)実施し,前後に筋柔軟性の測定及びストレッチング実施頻度の調査を行った。ストレッチング指導は下肢6筋について,理学療法士が個別に行った。調査・測定結果について指導前後で比較検討した。〔結果〕ハムストリングス,大腿四頭筋,腸腰筋は有意に筋柔軟性が改善した。またストレッチング実施頻度は有意に値が増加した。〔結語〕ストレッチング指導の実施は筋柔軟性を改善させるとともに,選手の日常的なストレッチング実施を促すと考えられた。ストレッチング指導による筋柔軟性の向上はスポーツ障害予防に有効であると考えられた。