理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原著
特定高齢者施策における,姿勢に着目した運動介入アプローチの試み
中川 和昌金城 拓人半田  学猪股 伸晃萩原 絹代平井 百合子今野 敬貴
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2011 年 26 巻 1 号 p. 157-162

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抄録

〔目的〕姿勢に着目した運動介入の効果を検討する。〔対象〕二つの介護予防特定高齢者施策事業の参加者(短期事業90名,長期事業25名)。〔方法〕介入前まで実施されていた運動に加えて,姿勢の観点から効果的と思われる運動を処方し,介入前後の測定結果を比較検討した。評価項目は体重,体脂肪率,握力,30秒椅子立ち上がりテスト,開眼片脚立位保持時間,Timed “Up and Go” Test,10 m最大歩行時間,何らかの疼痛を有していた人の割合とした。〔結果〕短期事業において片脚立位時間の有意な増加,何らかの疼痛を有している人の割合の有意な減少を認めた。長期事業群においても有意差は認められなかったものの,同様の傾向が得られた。〔結語〕姿勢に対するアプローチを加えることによって,疼痛軽減の効果が得られる可能性が示唆された。

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© 2011 by the Society of Physical Therapy Science
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