理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原 著
ペダル回転数が運動呼吸同調現象誘導時の換気諸量と唾液クロモグラニンAの分泌に与える影響
解良 武士大島 洋平玉木 彰
著者情報
ジャーナル フリー

2011 年 26 巻 4 号 p. 531-535

詳細
抄録

〔目的〕運動呼吸同調現象(LRC)誘導時の自転車エルゴメータのペダル回転数の影響を換気指標と唾液クロモグラニンAから検討した.対象:健康な成人男性25名を対象者とした.〔方法〕次に対象者を2群に分け,一方のペダル回転数を50 rpm(高回転群),もう一方を40 rpm(低回転群)に設定した.それぞれ自由呼吸下で10分間無酸素性作業閾値(AT)レベルの定常運動を行い,次いで運動と呼吸を同調させて同様に運動を行った.〔結果〕高回転群はLRC時にも呼吸困難感は減少しなかったが,低回転群は呼吸数と呼吸困難感が有意に減少した.唾液クロモグラニンA量は運動と呼吸の同調とは無関係であった.〔結語〕LRCにより呼吸数が減少するように調整されると呼吸困難感が減少しやすいと考えられた.

著者関連情報
© 2011 by the Society of Physical Therapy Science
前の記事 次の記事
feedback
Top