2012 年 27 巻 4 号 p. 485-488
〔目的〕簡易的な制御を用途として試作した骨盤後方サポートクッションを用い,この使用が姿勢に及ぼす影響を明らかにすることとした.〔対象〕健常成人11名および車いす利用者9名とした.〔方法〕骨盤後方サポートクッションと対照とする平面型クッションの2条件で,脊柱弯曲角と矢状面胸骨線,骨盤線の角度を測定し条件間で比較した.〔結果〕骨盤後方サポートクッションでは,腰椎前弯角および骨盤傾斜角,矢状面骨盤線の角度が有意に低値を示した.〔結語〕骨盤後方サポートクッションは,車いす上座位姿勢における骨盤後傾を制御する一つの手段となり得る.