2014 年 29 巻 6 号 p. 1001-1005
〔目的〕住宅改善での理学療法士(PT)と作業療法士(OT),各々の役割や専門性は曖昧とされるため,本報告の目的は各々の固有の役割や専門性を検討することにある.〔対象〕両協会から抽出した全国のPT:3,795人,OT:2,094人であった.〔方法〕質問紙によるアンケートを2010年8月から2ヵ月間行った(回答率はPT:40.3%,OT:37.5%).〔結果〕住宅改善での連携職種は両者ともに介護支援専門員が最多で,次いでPTはOT,OTはPTであった.相互の役割に相違はなく,相互連携は必要とする意識が高かった.また,動作,ADLの専門はPTが移動,OTがSelf-careとIADLとする共通認識があった.〔結語〕同じ役割で連携を重視する意識は動作,ADLへの両者の共通認識があることが示唆された.