2015 年 30 巻 6 号 p. 861-865
〔目的〕超音波画像診断装置を用いて,歩行時の側腹筋群の動態を観察した.〔対象〕健常男性30名の側腹筋群とした.〔方法〕超音波画像診断装置を用い,臍レベルで腹直筋,外・内腹斜筋,腹横筋が同時に得られる部位に,プローブを固定した.超音波画像診断装置とデジタルビデオカメラを同期し,歩行を側方から観察し,側腹筋群の超音波動画と側方からの歩容の動画を記録した.〔結果〕3筋はいずれもMSt~TStにかけて腹側へ移動し,遊脚相では背側へ移動する動態を示し,筋厚変化率は腹横筋が外腹斜筋に比べ有意に大きかった.〔結語〕歩行中の側腹筋群の動態は,立脚相で腹側,遊脚相で背側へ移動していた.