理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原 著
高齢者の歩行周期時間変動に影響を及ぼす要因の検討
千鳥 司浩山本 裕二
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2016 年 31 巻 2 号 p. 213-219

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抄録
〔目的〕歩行速度を変化させ,高齢者のストライド変動性に及ぼす要因を明らかにする.〔対象〕健常若年者12名および地域在住高齢者10名を対象とした.〔方法〕3つの速度条件で歩行し,ストライド,ステップ,単脚支持期,両脚支持期の時間を抽出し変動係数およびストライドにおける各期の割合を算出し,ストライド,ステップの変動係数(CV)を従属変数とした重回帰分析を行った.高齢者ではどの歩行速度でも若年者に比べ時間変動が大きく,速い条件では歩行方略の違いにより両脚支持期割合が短縮していた.歩行速度に関わらず単脚支持時間CVが歩行周期時間変動に影響を及ぼしていた.〔結語〕ストライドCVには単脚支持時間CVの寄与が大きいことが示唆された.
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© 2016 by the Society of Physical Therapy Science
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