2016 年 31 巻 3 号 p. 363-369
〔目的〕膝痛を有する地域高齢者に対する教室型運動プログラムの効果を検証した.〔対象〕介入群は教室型運動プログラムに参加した高齢者28名,対照群は同地区で実施した健康実態調査に回答した高齢者の中から性,年齢,膝痛の程度をマッチングさせた70名とした.〔方法〕介入群は,週1回計4回の教室と毎日自宅での体操を実施するプログラムを実施した.介入効果は準WOMACを用い,時点と群の2要因による反復測定分散分析を実施した.〔結果〕群内比較では介入群のみに有意な高値を示したが,交互作用には有意差は認められなかった.〔結語〕本プログラムは地域高齢者の膝痛に改善をもたらす可能性が示唆されたが,明らかな介入効果を示すまでには至らなかった.