2016 年 31 巻 3 号 p. 439-443
〔目的〕本研究の目的は,片脚立位と片脚膝立ち位の保持課題における体節間の協調性の有無を明らかにすることにある.〔対象〕健常成人13名とした.〔方法〕測定機器には三次元動作解析装置および床反力計を用い,サンプリング周波数150 Hzとした.データ解析では,座標データから体幹傾斜角度,骨盤傾斜角度,大腿傾斜角度,下腿回旋角度を求め,各体節角度の最大値,最小値から制御時の角度範囲を算出した.〔結果〕全ての体節角度範囲において片脚膝立ち位で有意に大きい値を認めた.〔結語〕片脚立位と片脚膝立ち位は,異なる特異性を有した静的バランス課題であることが示された.