理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原 著
軽症から中等症の間質性肺炎患者における30秒椅子立ち上がり検査の有用性に関する検討
石原 敦司多賀 収
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2016 年 31 巻 3 号 p. 473-477

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抄録
〔目的〕軽症から中等症の間質性肺炎(IP)患者に対する30秒椅子立ち上がり検査(CS-30)の有用性を検討した.〔対象〕6分間歩行検査(6MWT)とCS-30の両評価が可能であった19例のIP患者とした.〔方法〕両評価結果の間の相関関係と比較を検討した.〔結果〕CS-30回数は6分間歩行距離と有意な相関を認めた.最大心拍数,最大呼吸数と最大修正ボルグスコアにも有意な相関を認め,そしてCS-30におけるこれらの項目は有意に低値であった.最低SpO2もまた有意な相関を認めた.SpO2の低下量は,CS-30で有意に少なかった.〔結語〕軽症から中等症のIP患者においてCS-30は6MWTを反映し,かつ運動時低酸素血症などのリスクを軽減しうる評価法である可能性が示唆される.
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© 2016 by the Society of Physical Therapy Science
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