2016 年 31 巻 5 号 p. 759-763
〔目的〕本研究は,30秒椅子立ち上がりテスト(CS-30)に影響を及ぼす要因を明らかにするため,地域在住高齢者を対象に運動機能評価に関する検査を行い,CS-30との関連を検討した.〔対象と方法〕地域在住高齢者71名を対象とした.測定項目は,CS-30,長座体前屈,握力,上体起こし,大腿四頭筋筋力,開眼片足立ち保持時間,10 m障害物歩行,最大歩行速度,TUG,FRT,FSSTとした.〔結果〕重回帰分析によってCS-30に影響を及ぼす因子として抽出された項目はTUG,FSSTの2項目であった.〔結語〕今回の知見より,地域在住高齢者のCS-30遂行能力を高めるためには,TUGやFSSTなどの動的バランス機能を高めることの重要性が示された.