2017 年 32 巻 3 号 p. 435-438
〔目的〕ウェアラブル3軸加速度計を用いて,入院中の環境を想定した離床状況が判別可能か検証することである.〔対象と方法〕健常成人10名に対し,ウェアラブル型3軸加速度計を左胸部に貼付した上で,1)基本姿勢,2)ベッドアップ姿勢,3)移動動作の3条件の課題を実施した.〔結果〕離床に伴いY軸加速度が減少した.合成加速度は車椅子移動よりも歩行時の方が高値であり,歩行速度が速くなるほど上昇した.〔結語〕抗重力姿勢の検出はY軸加速度が-0.7 G以下で,車椅子移動と低速歩行の検出は合成加速度1.3 G程度であることを明らかにした.