2017 年 32 巻 5 号 p. 621-625
〔目的〕バレーボールのポジションによる傷害発生の特徴を明らかにし,傷害予防やコンディショニング指導の一助とすることを目的とした.〔対象と方法〕対象は30歳未満の女性バレーボール競技者290人638件とした.電子カルテ上から検索し,診断名の件数をカウントした.それらをスパイカー,セッター,レシーバーの3つのポジションに分類し分析した.〔結果〕スパイカーとセッターでは膝関節と足関節の割合が高かった.また,スパイカーとレシーバーでは腰部の割合が高かった.レシーバーでは足部の割合が高かった.疾患もポジションで異なっており,ポジションにより特徴がみられた.〔結語〕傷害予防やコンディショニング指導の際には,ポジションによる傷害発生の特徴を考慮する必要性が示唆された.