2019 年 34 巻 1 号 p. 79-82
〔目的〕時間帯の違いが動的立位重心動揺に及ぼす影響について重心動揺計と筋電図を用いて検討した.〔対象〕対象は健常成人9名とした.〔対象と方法〕対象者は朝の起床直後と夕方に,重心動揺計立位で前後左右へ重心を移動するCross Testを行い,その際の筋電図を前脛骨筋および腓腹筋(外側・内側)から記録した.〔結果〕朝は重心移動課題の正確性が低下し,閉眼条件でY方向の重心可動域が夕方より減少した.また,筋活動は朝に開眼条件で増大した.〔結語〕朝は立位バランスが不良で正確な課題遂行が困難であり,前後の可動範囲が減少する.その減少を補正するために,より大きな筋出力を必要とすることが考えられる.