2019 年 34 巻 4 号 p. 499-503
〔目的〕歩行速度を増加させる際における腓腹筋内側頭と外側頭の筋活動について検討することを目的とした.〔対象と方法〕健常成人男性10名を対象とした.歩行中の腓腹筋内側頭と外側頭から表面筋電図を記録し,2.5 km/hから4.0 km/hに速度を上げる時期(加速時Ⅰ)および4.0 km/hから5.5 km/hへ速度を上げる時期(加速時Ⅱ)における筋電図積分値の相対値を比較検討した.〔結果〕筋電図積分値は,加速時Ⅰ・Ⅱともに内側頭が外側頭より有意に高値を呈し,双方の筋電図積分値は加速時Ⅰよりも加速時Ⅱにおいて有意に高値を示した(p<0.05).〔結語〕歩行の加速時における腓腹筋の筋活動量は,内側頭の方が外側頭よりも大きいことが確認された.