2020 年 35 巻 1 号 p. 125-128
〔目的〕本研究は足底腱膜炎に対する圧力波療法(rESWT)の治療成績および回数に着目し報告する.〔対象と方法〕足底腱膜炎と診断し,rESWTによる介入を行った患者12名13脚(男性3名3脚,女性9名10脚68.2 ± 11.4歳)を対象とした.治療内容は,患部への圧力波照射と足底腱膜に対するストレッチを行った.〔結果〕荷重痛は漸減傾向を示した.2回の治療で荷重痛が有意に減少した.各回ともrESWTを実施することで荷重痛は概ね半減(平均41%)したが,除痛効果はそのまま持続せず,次回の荷重痛は微増していた.5回の治療で7脚の荷重痛はVisual Analog Scale(VAS)で平均10 mm以下となった.rESWT5回で治療終了とした患者は全体の61%であった.〔結語〕終了までの至適治療回数の目安として5回と考える.