2021 年 36 巻 3 号 p. 453-456
〔目的〕課題前の有酸素性運動が筋力発揮調整能に及ぼす効果について検討した.〔対象と方法〕対象者は,健常成人15名であり,すべての対象者は60%VO2 maxで10分間の自転車こぎ運動(aerobic exercise:AE)条件および安静座位のコントロール(control:CON)条件の2条件をランダムで実施した.筋力発揮調整能テストは,7つの強度をそれぞれ8回,計56回を無作為に実施した.〔結果〕AE条件における筋力発揮調整能の成功数は,実施1時間後および24時間後に実施前と比較して有意に増加した.CON条件では実施前と比較して有意な変化は認められなかった.〔結語〕課題前の有酸素性運動は筋力発揮調整能の促進および保持を向上させる可能性がある.