2022 年 37 巻 1 号 p. 23-26
〔目的〕噛み合わせおよび歯並びの主観的な良不良が等速性肘関節筋力に及ぼす影響について検討した.〔対象と方法〕健常大学生に対して,噛み合わせと歯並びに関するアンケート調査を行った.各項目を良好群と不良群の2群に分け,噛む,噛まない,の2つの課題を行い,等速性肘関節屈伸のピークトルクを測定した.〔結果〕群間の違い(①噛み合わせ良好群および不良群,②歯並び良好群および不良群)と課題の違い(噛む,噛まない)の2要因で検討した結果,角速度60 deg/secでの屈伸運動において,噛み合わせにおける群間の違いにおいて主効果が認められた.〔結語〕噛み合わせの主観的な良不良が肘関節の筋力発揮に影響を与えることが明らかとなった.