1994 年 9 巻 4 号 p. 177-181
PNF法のregular patternパターンの繰り返しによる膝伸展能力への促通効果を明らかにするため,等速性トルク測定装置(Cybex350)を用いてregular pattern施行前後の膝伸展トルク値を測定し,コントロール群と比較した。健常者男子18名36肢を対象とし,角速度300°/secにて最大努力での膝伸展を3回行った。促通パターン施行群ではピークトルク値・仕事量値において施行後が有意に大きかったが(p<0.01),コントロール群では有意差を認めなかった。この事は,10回のregular patternの繰り返しがα運動ニューロンおよびγ運動ニューロンを活性化し,筋・関節などの効果器を通じても有効にピークトルク,仕事量を増大させることを示唆した。