1994 年 9 巻 4 号 p. 183-186
健常学生11名を対象に.上肢と下肢に対して同一の運動機器である自転車エルゴメーターを用い.ほぼ同等な運動時間の最大随意運動を行わせた時の呼吸循環系に及ぼす影響を比較検討した。その結果,運動遂行時間.主観的作業強度はほぼ同じ値を示した。下肢に対する上肢運動の比率は酸素摂取量で65%,心拍数で90%,仕事率で38%となり,いずれも有意差がみられた。ATは最大酸素摂取量に対して下肢で53%,上肢で44%にて現れ,両者間に有意差が認められた。以上の結果から,上肢と下肢運動の相違点を一部明らかにできたが,さらに呼吸循環系およびATに差異を生じる要因を追求,検討する必要がある。