理学療法のための運動生理
Print ISSN : 0912-7100
立ち上がり動作における運動学的分析
―椅子の高さによる影響―
臼田 滋山路 雄彦
著者情報
ジャーナル フリー

1994 年 9 巻 4 号 p. 187-192

詳細
抄録
健常女性11名を対象に,5条件の高さの異なる椅子からの立ち上がり動作を運動学的に分析し,身体各部位の移動軌跡と関節角度変化を求めた。その結果、椅子の高さが低くなることにより,動作開始時の足部位置は後方に接地し,また頭部および膝部の前方移動は増大した。同様に,関節角度変化では体幹前傾角度および下肢関節角度変化の増大を認めた。今回得られた結果は,運動障害を有する症例に対する運動療法において立ち上がり動作を誘導する際や,生活関連機器の導入,家屋改造の指導などに際して参考となると思われる。
著者関連情報
© 理学療法科学学会
前の記事 次の記事
feedback
Top