理学療法のための運動生理
Print ISSN : 0912-7100
幼児の運動発達について
関 勝男
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1994 年 9 巻 4 号 p. 215-221

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抄録

幼児の運動発達は「生涯にわたり, 継続的に変化するあらゆる過程である」ことを強く認識したい。その発達過程には,個人差があり, 個人の遺伝的な素因に大きく左右されながらも,生活環境を含む「成熟と学習」の相互交渉によるところは大きく重要な要素であった。特に, 脳性麻痺児に対する適切な知覚・運動機能の刺激は、正しい運動の発達を促進する原動力となっている事実を知り,その一つひとつを継続的に慎重に確認していかねばならない。歪んだ形の運動発達を極力避け,残存能力を最大限に活用し,生活空間を拡大することにより, 自ら選ぶ自立生活を確立する力となり, さらに社会性を培う基盤となることを理解したい。

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© 理学療法科学学会
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