理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
運動練習がもたらす投球動作の運動パターン変化の分析
平岡 浩一岡田 康宏谷中 誠
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1996 年 11 巻 1 号 p. 11-16

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抄録

運動練習が及ぼす,Open Taskの性質を持った多関節運動パターンの変化の構造を分析する事を目的に,標的志向運動課題についての運動練習を通した運動学的変数の変化を観察,検討した。4名の健常男性を対象に投球動作の手関節および肘関節における矢状面上の関節角度変化および筋活動を測定した。
肘関節と手関節の協調を示す変数の標準偏差は運動練習により低下した。また,手関節と肘関節の運動範囲および運動速度は運動練習により増大した。肘関節と手関節問の変数の相関は運動練習を通して運動速度で増加し,運動範囲で減少した。しかし,各変数の変化は個体間,変数間,関節間で多様な傾向を示し,投球動作時の運動パターン変化の一般的傾向を結論することは困難であった。

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