1998 年 13 巻 4 号 p. 185-189
シングルケースデザインに従ってTKA後の患者に非温熱的u/s治療を実施し,疹痛,ROMをとらえることを本研究の目的とした。対象はRAで,平成9年2月25日にTKAを受けた。u/s治療器はERA4cm2,BNR3:1で,出力は0.2W/cm2,周波数1.0MHz,照射時間率20%であった。TKA手術2週目から,プラセボu/s治療,u/s治療,プラセボu/sの順で治療を実施し,ROMをゴニオメーターで,疹痛をVASで測定した。屈曲のROMは,u/s治療時に改善を示し,第2期ベースライン期には増悪傾向を示した。u/s治療の非温熱的効果が示唆されたが,照射時期と照射回数を考慮した研究が必要である。