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陸水学雑誌
Vol. 62 (2001) No. 1 P 11-21

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http://doi.org/10.3739/rikusui.62.11


富栄養化した汽水湖である宍道湖において,湖底堆積物からのリンフラックスを連続培養式の実験装置を用いて高水温・貧酸素条件下で測定した。その結果,高い溶存有機態リン(DOP)フラックスが測定され,実験初期にはこのフラックスはリン酸態リン(PO4-P)フラックスと同程度の高さを持ち,また,DOPフラックスのPO4-Pフラックスに対する比率は時間とともに次第に低下することが明らかとなった。同時期に行ったフィールド調査でのリン濃度の時間変化から,堆積物から溶出したDOPは水中において速やかにPO4-Pへ分解されていることが確認された。故にDOPの形態で溶出したリンも湖水中の植物プランクトンに再利用されることが明らかとなった。堆積物からの溶出をPO4-Pの形態のみで測定することは,その負荷量を過小評価していることが明白となった。

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