日本臨床外科医学会雑誌
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横行結腸リンパ管腫の1例
鈴木 恵史片岡 徹廣本 雅之趙 成坤角田 明良田中 弦桜井 俊宏加藤 貞明伊藤 洋二河村 正敏河村 一敏渋沢 三喜新井 一成小池 正石井 淳一
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1987 年 48 巻 1 号 p. 93-98

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抄録
大腸粘膜下腫瘍中,きわめてまれなリンパ管腫1例を経験し,症例の概要の報告と,本邦報告38例を蒐集し,文献的考察を加えた.
症例は62歳の男性で下痢を主訴として入院した.注腸造影で横行結腸肝弯曲寄りに表面平滑な半球状陰影欠損があり,大腸ファイバースコープで正常粘膜に被われた隆起性病変を認め,体位変換により病変の形態の変化が観察された.粘膜下腫瘍の診断で開腹し,横行結腸部分切除を施行,標本の組織学的検索でリンパ管腫と判明した.
本邦報告38例では,年齢分布は1~78歳(平均年齢: 51.1歳),男女比1.8:1と男性に多い.多発は3例で,多くは単発,大腸好発部位は横行結腸~右側結腸,大きさは1~3cmが全体の66.7%を占め,臨床症状は腹痛,下痢,下血が多かった.術前診断には内視鏡検査が有用とされ,治療としては従来外科手術が多かったが,腫瘍径の大きさによっては積極的に内視鏡的切除を考慮してよいと考える.
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