日本臨床外科学会雑誌
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腸閉塞,腹膜炎にて発症し,緊急手術を施行した好酸球性腸炎の1例
吉岡 輝史根岸 通
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61 巻 (2000) 10 号 p. 2685-2688

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抄録

症例は46歳,男性.腹痛,嘔吐を主訴に当院受診.腹部は膨満し,右下腹部に圧痛,反兆痛,および筋性防御を認めた.腹部単純X線写真では小腸ガス像が著明であり,ニボー形成もみられた.急性虫垂炎による腸閉塞,腹膜炎を疑い緊急手術を施行した.腹腔内に黄色透明の腹水を中等量認めたが,虫垂には軽度の炎症所見がみられるのみであった.腹腔内を検索すると,回盲部より約130cm口側の回腸に硬結を認めた.硬結部分より口側の回腸は拡張しており,この部分の腸管内腔が狭くなり腸閉塞をおこしたと考えられた.硬結部分を含めた回腸部分切除術を施行した.術後,摘出検体を開くと,粘膜が発赤,肥厚していた.病理所見では,硬結部分の全層にわたり好酸球を主体とする炎症性細胞の浸潤を認め,好酸球性腸炎と診断された.

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