日本臨床外科学会雑誌
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腹腔鏡下脾臓摘出術を施行した脾過誤腫の1例
永田 直幹柴尾 和徳日暮 愛一郎平田 敬治中山 善文伊藤 英明
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2001 年 62 巻 1 号 p. 206-211

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抄録

脾過誤腫は比較的稀な疾患で本邦では約50数例の報告がなされている.今回われわれは脾過誤腫に対して腹腔鏡下脾臓摘出術を施行したので若干の文献的考察を加えて報告する.症例は40歳男性.健康診断で脾腫瘍を指摘され精査目的で入院となった.腹部超音波検査およびCT検査では低エコー像と低吸収域を認め, MRI検査ではT1・T2強調とも低信号であった.腹部血管造影検査では脾臓に約4cm大のhypovascular massが認められた.画像所見では確定診断は難しく,悪性腫瘍も否定できないため腹腔鏡下脾臓摘出術を施行した.摘出標本は赤脾髄型の脾過誤腫であった.脾過誤腫は組織型の多様性から画像所見が様々で,術前に鑑別がつくのはなかなか困難である.しかし良性腫瘍であるため術前診断が可能であれば脾臓温存も考慮に入れなければならず,今回手術侵襲のことなどを考慮して腹腔鏡下脾臓摘出術を選択した.

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