日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
腸閉塞を発症した横行結腸嵌入大網裂孔網嚢ヘルニアの1例
北條 茂幸下田 雅史山本 為義斎藤 眞文上田 進久前浦 義市松永 征一
著者情報
ジャーナル フリー

62 巻 (2001) 11 号 p. 2823-2827

詳細
PDFをダウンロード (1129K) 発行機関連絡先
抄録

症例は77歳,男性.前日から持続する腹痛を主訴に来院.入院後徐々に腹部膨隆増強,レントゲン上,腸管ガスの増加を認め,血液検査の結果から腸閉塞に起因した菌血症と判断.全身状態不良を考慮し,同日,横行結腸人工肛門造設術を施行した.術後,全身状態改善後,注腸検査にて結腸脾脅曲部付近での閉塞を確認するも,大腸内視鏡検査では残渣多量にて観察不能であり,結腸癌も考慮に入れ,イレウス解除術を施行した.開腹後の検索にて,脾轡曲部のすぐ口側にて横行結腸が大網裂孔から網嚢内に入り,周囲との癒着にて嵌頓しているのを確認,腸閉塞の原因を大網裂孔網嚢ヘルニア(横行結腸嵌頓)と診断した.手術は,嵌頓部を含めた横行結腸切除術を施行した.内ヘルニアのなかで大網裂孔網嚢ヘルニア,なかでも横行結腸が嵌入臓器となった症例は稀であるので報告した.

著者関連情報
© 日本臨床外科学会
前の記事
feedback
Top