日本臨床外科学会雑誌
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乳癌の再発後生存期間に影響する因子の検討
高橋 弘昌高橋 将人田口 和典佐々木 文章藤堂 省
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2002 年 63 巻 12 号 p. 2875-2882

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抄録

乳癌の再発後生存期間に影響する因子,とくに全身療法の影響を検討した. 1960年から2001年末までに治療を行った再発乳癌229例を,再発時期により1981年以前に再発した群(前期群)と1982年以後に再発し化学内分泌療法を受けた群(後期群)の2群に分けて検討した.単変量解析では,再発時期,臨床病期,手術術式,組織学的リンパ節転移, DFI, 再発形式が予後因子であった.再発形式別では,局所再発,骨転移が肺,肝,脳転移よりも再発後生存期間が長期であった.再発時期別では,骨転移,肺転移,脳転移では,後期群で前期群よりも再発後生存期間が延長していた.多変量解析ではDFI, 再発形式,再発時期,組織学的リンパ節転移が独立した予後因子であった.今回の検討より骨転移,肺転移,脳転移症例では,化学内分泌療法のような全身療法が再発後生存期間を延長しえることが示唆された.

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