日本臨床外科学会雑誌
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外科医の勤務状況の現状と分析
医療事故防止対策に関連して
佐藤 裕俊小柳 泰久
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2002 年 63 巻 3 号 p. 533-541

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抄録

大学病院,公立病院に勤務する外科系医師の勤務状況を把握するため大学病院8施設,公立病院5病院に対しアンケート調査を行った.対比の意味で内科系医師にも協力を願った.大学病院312名(回収率83%),公立病院222名(回収率76%),合計534名の医師から回答を得た.有給休暇取得日数は大学,公立病院ともに3日未満と極めて低かった.時間外拘束時間は公立病院2~3時間,大学病院3~4時間にも達した. 1カ月間の休日出勤日数は公立病院では4~5日が最多であるが休日すべて出勤も23%に達した.当直回数は1カ月3回迄が一番多く,次いで4~6回であるが,その時の睡眠時間は短く,ほとんど睡眠をとることが出来ずに翌日の勤務に移行することが多い.呼出しも公立病院では頻回である.勤務が多忙で体力的限界を感じた医師は68%に達し,約40%の医師がこのような時に医療事故を起しそうになったと答えている.
外科医の労働条件の改善が強く望まれる.

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