63 巻 (2002) 3 号 p. 665-670
症例は64歳,男性. 2カ月前より咳漱を認め,胸部CT施行.偶然肝右葉の腫瘤を認め,平成12年9月7日入院.肝膿瘍を疑い治療するも,腫瘤は増大し, 10月13日の生検にて肝細胞癌が疑われた. 11月20日拡大肝右葉切除術を施行.切除標本の病理組織検査にて肝平滑筋肉腫と診断された.術後30日目で退院するも肝再発を生じ,術後5カ月で死亡した.また,入院時, WBC: 36,300,術前の血中granulocyte colony-stimulating factor (G-CSF): 193pg/mlと高値で,切除標本の免疫染色にてG-CSFの産生を認めた.原発性肝平滑筋肉腫は極めて稀で,同時にG-CSFの産生も伴っていたので報告する.