日本臨床外科学会雑誌
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早期手術が有効であった高齢者上腸間膜動脈性十二指腸閉塞症の1例
舟塚 雅英佐藤 仁俊小野 恵司矢野 誠司
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63 巻 (2002) 6 号 p. 1429-1433

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抄録

今回,高齢者の上腸間膜動脈性十二指腸閉塞症(以下SMA症候群)に対し,早期手術が有効であった1例を経験した.症例は77歳,男性.主訴は嘔吐,腹痛,上腹部膨満感.腹部CT検査,上部消化管造影検査および腹部超音波検査にてSMA症候群と診断された. 5日間の保存的加療でも症状の改善を認めず,手術を施行した.術式は,年齢,合併症などを考慮し,拡張した十二指腸III部と結腸後に挙上した空腸起始部を器械吻合する,いわゆる十二指腸空腸吻合術を選択した.術後経過は良好で, 27日目に退院した.術後3カ月目には,体重は5kg増加しADLも向上した.高齢者のSMA症候群は,保存的治療では軽快しないことが多いため,比較的早い段階で低侵襲かつ有効な手術療法を行うことも選択肢の1つであると考えられた.

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