日本臨床外科学会雑誌
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非触知微細石灰化乳腺病変に対するステレオガイド下マンモトーム生検の検討
田中 完児山本 大悟田中 義人上山 泰男
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2003 年 64 巻 12 号 p. 2967-2969

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抄録

マンモグラフィで認めた非触知微細石灰化病変に対して, 2000年3月より2002年12月まで95例にステレオガイド下マンモトーム生検を行った.年齢は28~77歳(平均46.9歳)であった.そのうち生検後,標本撮影を行い石灰化が採取されているのを確認できたのは95例(100%)であった.生検病理組織診断にてADH (atypical ductal hyperplasia)または乳癌と診断された病変は13病変であった.その内訳はDCISが7例(53.8%)とinvasive ductal carcinomaは2例(15.4%),そしてADHが4例(30.8%)であった. ADHと診断された1例は経過観察を行われたが, 12病変に手術施行され,切除標本の病理診断にて全例乳癌と診断された.そしてMMG上のカテゴリー分類ではカテゴリー3-1と3-2が計7病変(18%),カテゴリー4が5病変(56%),カテゴリー5が1病変(100%)であった.
よってマンモトームはDCISやinvasive ductal carcinomaを診断するのに有用である.

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