日本臨床外科学会雑誌
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胆嚢未分化癌の1例
萩原 資久遠藤 渉横田 憲一板倉 裕子木島 穣二和田 直文
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キーワード: 胆嚢未分化癌
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2003 年 64 巻 12 号 p. 3135-3139

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抄録

症例は69歳,男性. 1998年11月,胆嚢ポリープを指摘され,経過観察中に貧血を認め,精査目的に当院紹介となった.腹部CT検査で胆嚢底部に径約3.5cmの腫瘤陰影および肝十二指腸間膜に約2 cm大のリンパ節転移を疑わせる腫瘤陰影を認めた.腹部血管造影にて胆嚢動脈末梢に腫瘍濃染像を認め,胆嚢癌の診断にて, 2001年1月25日,拡大胆嚢摘出・肝外胆管切除・D2リンパ節郭清術を施行した.摘出標本の切断面では,腫瘤は4.0×4.3cmで割面は黄白色の充実性であった.病理組織学的には大型で比較的細胞質の広い,核異型の目立つ腫瘍細胞が無構造に配列しているのが認められ,免疫染色では胆嚢由来の未分化癌と診断された.胆嚢原発の未分化癌は比較的稀とされており,文献的考察を加え報告する.

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