日本臨床外科学会雑誌
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乳癌局所再発症例の予後規定因子
高間 雄大梅岡 達生村上 茂樹庄 達夫石原 清宏酒井 邦彦山本 泰久
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2003 年 64 巻 3 号 p. 543-550

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抄録

1977年から1999年までに当院で経験した乳癌術後局所再発125例を対象に,予後規定因子に関する検討を行った.まず種々の項目による単変量解析を行った後,有意差を認めた項目を用いて,ステップワイズ法により,次の重回帰関数(予後得点)を作成した.予後得点(PI)=5.550-0.034×原発巣手術時年齢-0.682×tnm分類+0.025×無病期間(月数)-0.821×再発部位(部位得点)+0.853×再発後外科的治療(無: 0,有: 1).予後得点を構成する因子のうち,最も影響力の強かった項目は無病期間であった.予後得点別の再発後5年生存率は, Grade I (PI≧4.5) 100%, Grade II (2.5≦PI<4.5) 62.4%, Grade III (2.0≦PI<2.5) 19.4%, Grade IV (PI<2.0) 6.6%で,全ての群間で有意差を認めた.

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